麻雀のウマ・オカとは?初心者向けスコア計算入門
麻雀を打ち始めると、必ずぶつかるのが「ウマ」「オカ」「返し点」といった言葉です。名前は知っていても、いざ自分で計算しようとすると、意外とつまずくところ。この記事では、対局が終わったあとスコアがどう決まるのかを、実際の数字を使いながら、ひとつずつ一緒に見ていきます。
麻雀のスコアは、持ち点そのままではない
まず前提として、麻雀の最終的な勝ち負けは、対局終了時の持ち点をそのまま比べるわけではありません。持ち点に「返し点」「ウマ」「オカ」というルールを反映して、スコア(pt)に直してから比べるのが一般的です。ひとつずつ見ていきましょう。
素点と返し点
返し点とは、スコア計算の基準になる点数のこと。多くの場合、30,000点に設定されます。
この返し点を持ち点から引いて、1,000点を1ポイントとして換算したものが素点です。
- 持ち点が35,000点なら、35,000 − 30,000 = 5,000 → +5.0pt
- 持ち点が22,000点なら、22,000 − 30,000 = −8,000 → −8.0pt
持ち点が返し点より多ければプラス、少なければマイナス。それだけの計算です。
ウマ(順位点)とは
ウマは、最終順位に応じて加えたり引いたりするポイントです。順位点とも呼ばれます。「10-30」のように書き、これは次の意味になります。
| 順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 |
|---|---|---|---|---|
| ウマ(10-30) | +30 | +10 | −10 | −30 |
「5-10」や「5-15」など、グループによって設定はさまざまです。順位が1つ違うだけでスコアが大きく変わるので、4位を避けるラス回避が大事だと言われるのは、このウマがあるからなんです。
オカとは
オカは、1位の人だけが受け取るボーナスのようなものです。持ち点と返し点の差に人数をかけた分を、トップが総取りします。
たとえば25,000点持ち・30,000点返しの4人麻雀なら、差の5,000点 × 4人 = 20,000点 = 20pt。これが1位に加算されます。
なぜこんなルールがあるのかというと、返し点(30,000)が持ち点(25,000)より高いぶん、全員の素点を合計するとマイナスになります。その足りない分を1位がまとめて回収することで、全員のスコアの合計がちょうど0になる仕組みなんです。
具体例で計算してみる
4人麻雀、持ち点25,000・返し点30,000・ウマ10-30として、次の結果で計算してみましょう。
| プレイヤー | 持ち点 | 順位 |
|---|---|---|
| A | 45,000 | 1位 |
| B | 28,000 | 2位 |
| C | 15,000 | 3位 |
| D | 12,000 | 4位 |
これを、素点・ウマ・オカの順に足していきます。
| 素点 | ウマ | オカ | スコア | |
|---|---|---|---|---|
| A | +15 | +30 | +20 | +65 |
| B | −2 | +10 | − | +8 |
| C | −15 | −10 | − | −25 |
| D | −18 | −30 | − | −48 |
合計は +65 +8 −25 −48 = 0。きちんとゼロになりました。麻雀のスコアは、こうして全員の合計が0になるように作られています。
同点のときはどうする?
持ち点が同じで順位が並んだ場合は、同じ順位として扱い、その順位帯のウマやオカを人数で均等に分けるのが公平な方法です。たとえば1位が2人いるなら、1位と2位のウマ(+30と+10)を足して2で割り、それぞれ+20ずつ、といった具合ですね。
よくあるウマの設定と選び方
ウマの設定はグループの自由ですが、実際によく使われるのは次の4パターンです。呼び方も合わせて覚えておくと、雀荘やほかのグループと打つときに話が早くなります。
| 設定 | 通称 | 1位/2位/3位/4位 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 10-30 | ワンスリー | +30 / +10 / −10 / −30 | 順位の重みが大きい。競技寄り |
| 10-20 | ワンツー | +20 / +10 / −10 / −20 | バランス型。迷ったらこれ |
| 5-15 | ゴーイチゴ | +15 / +5 / −5 / −15 | 順位より素点重視 |
| 5-10 | ゴットー | +10 / +5 / −5 / −10 | ウマの影響が小さく初心者向き |
私のグループでは長らく10-30を使っていますが、初心者が混ざる会では5-10に下げることもあります。ウマが大きいほど「オーラスの順位争い」が熱くなる一方、1回のミスも重くなるので、メンバーの経験値に合わせて決めるのがおすすめです。
3人麻雀(サンマ)の場合
3人麻雀では、持ち点35,000・返し点40,000のように、4人麻雀とは違う設定がよく使われます。ウマも3人用になり、「15-0-15」のように、2位を0として1位と3位が対称になる書き方をします。考え方そのものは、4人麻雀と同じです。
三麻のルール全般は3人麻雀と4人麻雀の違いの記事で詳しく解説しています。
集計係がよくやるミスと、防ぎ方
私は仲間内の麻雀会で長いこと集計係をやってきましたが、手計算の時代に実際にやらかしたミスは、だいたい次の3つに集約されます。

- 持ち点の写し間違い — 26,700点を「267」とメモしたつもりが「276」になっている、という単純な転記ミス。あとから気づくと、どの半荘か特定するのが大変です。
- ウマの符号ミス — 3位・4位のウマを足してしまう(引くべきなのに)。スコアがプラスに寄っていたら大体これです。
- 合計チェックの省略 — 全員のスコアを足すと必ず0になる、という検算を飛ばすと、上のミスに気づけません。
対策はシンプルで、「全員の持ち点合計=配給原点×人数(25,000点持ちの四麻なら100,000点)」と「スコア合計=0」の2つを毎回確認すること。これだけでほとんどのミスは拾えます。まじゃすこでは、点数入力の時点で合計チェックが自動で走り、合わないと完了できない仕組みにしてあるので、この検算を意識する必要すらなくなります。8年分の失敗談の全貌は集計係を8年やってわかった、手書きスコア記録の限界にまとめました。
よくある質問
Q. ウマ・オカは必ず入れないとダメ?
ルール上の決まりはありません。ウマなし(素点のみ)で遊ぶグループもあります。ただ、ウマがないと「2位も4位もあまり変わらない」ことになり、オーラスの順位争いが淡白になりがちです。順位を競う楽しさを出したいなら、小さめのウマ(5-10)だけでも入れるのがおすすめです。
Q. オカなし(25,000点持ち・25,000点返し)はあり?
ありです。持ち点と返し点が同じならオカは発生せず、素点+ウマだけのシンプルな計算になります。トップへのご褒美を大きくしたいならオカあり、順位差を穏やかにしたいならオカなし、という選び方になります。
Q. 素点の端数(100点単位)はどう処理する?
1,000点未満の端数は、五捨六入(500点以下切り捨て・600点以上切り上げ)で丸めるグループと、端数をそのまま小数で扱うグループがあります。まじゃすこは端数をそのまま0.1pt単位で計算するので、丸めルールを覚える必要はありません。
ウマとオカは「合計を0に戻す」ための部品
全員のスコアを足すと0になるのは偶然ではなく、そうなるように部品が組まれているからです。スコアは3つの層でできています。
- 素点の層 — 全員の素点の合計は必ず「(持ち点 − 返し点)× 人数 ÷ 1,000」。持ち点の合計が持ち点×人数で固定だからです。四麻の25,000点持ち・30,000点返しなら −5 × 4人 = −20pts。誰がどう勝っても動きません。
- ウマの層 — 合計はちょうど0。
- オカの層 — 素点の層で欠けた20ptsを誰かに渡す。
つまりオカは「トップへのご褒美」の顔をしていますが、算数の上では素点の層で必ず生じる不足分を埋め戻すための定数です。対局の中身に左右されないので、誰に渡しても合計は0に戻ります。全員に均等配分しても素点の目減りを打ち消すだけ。1位が総取りする形が広まっているのは、「どうせ配る定数なら順位を狙う動機に使おう」という設計判断の結果です。
ウマの合計が0でないと、順位表が静かに壊れる
合計が+10ptsずれるウマは、「合計0のウマ + 全員へ毎試合配られる出席ボーナス2.5pts」と数学的に同じものです。どんなウマも「合計0の部分」と「全員一律の部分」に分解できます。全員が同じ数だけ打つなら順位は変わりませんが、途中参加や抜けがある会では、打った試合数が多い人ほど得をする順位表になります(5人以上での回し方)。「スコア合計=0」の検算も使えなくなり、転記ミスを見つける最後の砦を失います。
四麻のウマを三麻に流用すると、毎試合ズレる
合計0が一番くずれやすいのが、四麻のウマを三麻に持ち込んだときです。10-30は +30 / +10 / −10 / −30 で合計0ですが、三麻には4位の席がない。どこを削るかで結果が変わります。
| 三麻で使ったウマ | 1位 | 2位 | 3位 | 1試合のズレ |
|---|---|---|---|---|
| 10-30の4位を削る | +30 | +10 | −10 | +30 |
| 10-30の3位を削る | +30 | +10 | −30 | +10 |
| 三麻用 15-0-15 | +15 | 0 | −15 | 0 |
| 三麻用 10-0-10 | +10 | 0 | −10 | 0 |
上2行は出席ボーナス付きのウマです。10半荘打てば300ptsや100ptsが宙に浮きます。三麻のウマは1位+X・2位0・3位−Xと対称にするか、非対称にしたいなら3位の値を「1位と2位を足して符号を裏返した数」にする。この2択で覚えておけば事故りません。
オカも同じで、四麻の20ptsは三麻では合いません。35,000点持ち・40,000点返しなら不足は −5 × 3人 = −15ptsなので、オカは15pts。人数・持ち点・返し点のどれかを変えたら、3つの層をもう一度足し直すのが唯一の確認方法です。計算例はスコア計算 実例12パターンにあります。
ウマの重さは、順位表の「性格」を決める
ウマの数字は好みの問題と片づけられがちですが、基準はあります。1位と最下位のウマの差を、素点の振れ幅と比べることです。私の感覚では、四麻・30,000点返しなら素点は大勝ちで+20pts前後、沈んで−15pts前後。この幅よりウマの差が大きいか小さいかで性格が決まります。
| ウマ | 1位と最下位の差 | 順位表に出る性格 | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| 10-30 | 60pts | 素点の差がウマに埋もれ、着順の回数がそのまま順位表になる | 半荘数が少ない会 |
| 10-20 | 40pts | 着順が主、素点が味付け | 迷ったときの標準 |
| 5-10 | 20pts | 大トップと僅差のトップがはっきり区別される | 長時間打つ会 |
どちらが正しいかではなく、参加者の打ち方が変わるのが要点です。ウマが重いほど、オーラスは「あと何pts積むか」ではなく「今の着順を守れるか」の勝負になります。軽くすれば、トップ目でも点差を広げにいく意味が出ます。なお途中でウマを変えると、物差しが変わって前半と比べられなくなります。事前に決めたい項目は打つ前に決める10項目チェックリストに整理しました。まじゃすこはウマもオカも自由に設定できます。
ウマ・オカの数字でよく聞かれること
Q. ウマの合計が0でないルールは絶対にダメ?
全員が同じ試合数を打つ会なら、順位表の上下は変わりません。全員に同じ分が乗るだけだからです。ただ合計0の検算を失う代償は大きいので、私は合計0を崩さない設定をおすすめします。
Q. オカを2位にも分けるのはあり?
合計0は保たれるので成立します。ただオカは定数なので、分けるほど1位を取る価値だけが薄まり、ウマを軽くしたのと似た効果になります。順位の重みを変えたいならウマをいじるほうが、他のグループとも話が通じます。
Q. 返し点を35,000点に上げたら、ウマも変えるべき?
ウマはそのままで大丈夫です。返し点を上げるとオカが増える(25,000点持ち・35,000点返しの四麻なら10,000×4人=40pts)ので、トップの価値だけが上がります。ウマは順位差の調整、返し点(=オカ)はトップの価値の調整と役割を分けると、設定に迷いません。
計算がめんどうなら、アプリにまかせよう
ここまで手で計算してきましたが……正直、これを毎回、半荘ごとにやるのはなかなか骨が折れますよね。
「まじゃすこ」は、各プレイヤーの表示点数を入れるだけで、返し点・ウマ・オカ・順位まで自動で集計してくれる無料のアプリです。ルールも自由に設定でき、3人麻雀にも対応しています。ウマやオカの計算にまだ自信がなくても大丈夫。正しいスコアが、すぐに出ます。
スコア計算は、まじゃすこにおまかせ。
まじゃすこを無料で使ってみる